大阪市城東区関目駅徒歩5分の内科・内視鏡検査 野口医院

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じつはすごいかも、尿検査!!

スタッフブログ

お食事中の方、再び失礼いたします。
前回の『うんこ』の話に引き続き、今回は『おしっこ』、尿のお話です。
再度申し上げますが、決して野口医院のスタッフのお行儀が悪いわけではなく、今回も真剣なお話です。

学校や職場の健康診断で検尿をしたとき

「たんぱくが下りてますね」

と言われた方、いらっしゃいませんか?
先生いわく、一時的ならばよいのですが毎回指摘される場合は精密な検査をした方がよいそうです。

『もしあなたが蛋白尿と言われたら、もしかしたらそれはあなたの仕事スタイルが関係しているかも?』

というのが今回のお話です。

大阪大学のチームの研究で『デスクワークの男性が蛋白尿のリスクが高い』という結果が出たそうです。

2006年~2012年の阪大職員1万212人の定期健康診断のデーターを活用した研究で、仕事のスタイルがデスクワークなど座ったままの姿勢で働く男性は全部で3449人おられ、そのうちの452人 13.1%がたんぱく尿を発症したそうです。
一方で立ち仕事や歩く仕事の人は1538人おられ、その中でたんぱく尿発症したのは145人 9・4%でした。

つまり、座って仕事をする方のほうが、それ以外の仕事のスタイルの方に比べたんぱく尿を発症するリスクが1・35倍高いということ。
この傾向はなぜか男性だけにみられ、女性には関連が認められなかったそうです。
たんぱく尿の数値が高いということは、腎臓や尿路に何か異常が起きている可能性が高いということ。
これまで、長時間座っている状態はメタボリック症候群や糖尿病などを引き起こしやすいということは知られていたけれど、腎臓にまで影響を及ぼすことがこの研究で明らかになりました。(詳しくは大阪大学のHPをご覧ください)

なぜデスクワークがたんぱく尿のリスクをあげるかということはわかってはいないそうですが、この研究の先生は

「デスクワークの合間に体を動かすことで腎臓病の予防につながり、健康を維持できる可能性がある」

とおっしゃっています。

新型コロナの影響でリモートワークになり、自宅で座りっぱなしの方、感染が怖くて家に引きこもりがちのかた、おられませんか?

「座ることが悪いのではなく、座り続けるのが問題」
と先生が言っています。
「長時間すわることで足の血流が悪くなるので、定期的に体を動かす」ことが大事なんだとか。
だから日々、運動するこが大切なんですね。
運動の大切さはまたいつかお話させてもらうとして、今回はあくまで『尿』がテーマですので話をもどします。

当院では初めての患者さんには検尿をお願いしています。

なぜ?

尿にはたくさんの患者さんの情報が詰まっているからです。
細菌感染? 糖尿病? 結石? 痛風? 腎臓? などなど。
本来排泄するものですし、痛くもかゆくもない検査でこんないろんなことがわかる尿検査ってスゴクないですか?

検尿ってどのぐらいの量が必要なの?

お渡しする検尿コップの1/3の量があれば充分ですがそれより少なくてもできる検査はありますので、量が少ない場合は看護師にご相談ください。

健康な方でも出始めの尿にはばい菌が混じる場合があるので、中間の尿を取るようにしてください。

オムツをしている赤ちゃんはどうするの?

小児専用の採尿パックをご用意しています。使い方は看護師が説明しますのでご安心ください。

多くのみなさんはお出かけ前にきちんとお手洗いをすまされます。
でも、もったいないですよ。たくさんの情報がつまった尿を捨ててしまうなんて。
病院に行かれる際は、

お手洗いは病院で!! 

という新しい習慣、身につけられることをお勧めします。