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気管支喘息

小児科「気になる症状」

 

気管支喘息

 ダニ、カビ、ホコリなどがアレルゲンとなりこれらを吸い込む事によって末梢気管支の慢性的な炎症を起こす病態のことを指しています。気管支は口や鼻から肺へとつなげている文字通りの管ですが、その途中は主気管支から数えて23回も分枝して最終地点である肺胞へと到達します。肺胞では体内へ酸素を取り込み二酸化炭素を体外へ排出するガス交換を行っています。すなわち気管支喘息では気管支の炎症のため空気の通り道が細くなり肺胞へ酸素がながれにくく、肺胞から二酸化炭素が排出されにくい状態になります。すなわち気管支喘息では肺胞への途中の管がつまった状態になっています。同様の状態は気管支の感染による気管支炎でも起こり、喘息性気管支炎といわれる病態を呈することがありますが、これは感染が終わると何の後遺症もなくおさまってしまうので気管支喘息とは区別されるべきと考えます。診断には血液検査などによるアレルギーの検査と、重症度の診断として呼吸機能検査(どれくらい気管が細くなっているかなどがわかります。)を組み合わせて治療方針を立てる必要があります。症状がある間はもちろん、季節の変動などでも喘息発作が起こる場合があるので少なくとも1年~数年は治療を続ける必要がありますが、学童期以降は成長に伴って寛解してくる場合も多いので決して悲観的になる必要はありません。重症の発作などにより命を落とす事もある疾患(初めに述べたように気道が狭くなりすぎるとしまいに窒息してしまいます。)ですので決して甘くみることはできませんが、逆にきちんとコントロールすれば近年は薬剤の改良がなされており高い治療効果が期待でき、症状をコントロールする事が可能です。