便の色、何色ですか?
スタッフブログお食事中の方、失礼いたします。
今日、腹痛を訴えて来院された患者さんに先生からの質問。
「便、何色でした? うんちの色。」
いま、世の中では『うんこ』が大人気なのをご存じですか?
”水田にうんこをなげいれる”
”かばんに うんこを 7こ入れて 学校にいくと、きのうわすれていった うんこが1こ つくえの中に 入っていました。 うんこは ぜんぶで なんこに なりましたか”
これはいまお子さんに大人気の『うんこドリルシリーズ』の小学1年生用の漢字ドリルと算数ドリルの問題文です。
このドリルの編集者がおっしゃるには
『「うんこ」という言葉は子供たちにとっては口にするだけで楽しくなってしまう魔法の言葉』 だそうです。
東京では「うんこミュージアムTOKYO」というイベントが開かれ、連日大盛況というニュースもあります。
最初の先生の質問は、決してこの「うんこブーム」にあやかったものではありません。
とてもまじめな質問なのです。
なぜなら、便の色から発見できる病気が多々あるから。
診察後、院長に聞いてみました。
「今まで何色のうんこ、みたことがありますか?」
「そやな、もちろん茶色、あとは 赤 白 オレンジ 黄色 黒 緑 」
!!!
なんと色とりどりな。
とふざけている場合ではありません。
色とりどりの便にはそれぞれ重大な病気が隠されている可能性が大なのです。
色以外にも、もう一つ大事なのは「水みたい」「コロコロ」「バナナみたい」といった便の形も病気のサインになることがあります。
ですから、野口医院のスタッフが普段の会話で 「うんこが」とか「便が」と連呼しているのは、決してお行儀が悪いからではなく、真剣な会話であることをご理解ください。
便は大事な体のサイン。
という点からいうと、先ほどの『うんこドリル』はお子さんの勉強がすすむだけでなく、自分のうんこに興味をもってもらえるようになり、消化器内科の医院で働く我々にとってはとても喜ばしいことであります。
どんな色で どんな形の便が いつ出たか。
これを毎日意識してみてください。そうすることで早い目に発見できる病気がきっとあるはずです。
そして万が一、色とりどりの便が出た場合は、いそいで受診していただくようお願いいたします。
例えば、黒いタール便が続いている場合は、上部消化管からの出血が疑われます。
その場合は胃カメラの検査を受けていただく場合があります。
オレンジや赤い便の場合は大腸に異常があるかもしれません。
その場合は大腸カメラを受けていただきます。
原則、内視鏡検査は予約にて承りますが、院長が緊急と判断した場合はすぐに検査する場合もあります。
どんな病気も早期発見、早期治療が最も大切ですので、迷わず来院していただくことをお勧めします。