当医院では痛み、苦しみがない 短期間で、安全な内視鏡検査を常に心がけております。
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睡眠時無呼吸症候群

〒536-0008
大阪市城東区関目3丁目13-1
06-6931-7821
野口医院
診療科目:内科、消化器科、
小児科、外科
院長 : 医学博士 野口誉生
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【おことわり】

 このホームページでは、膨大な医学的内容が盛り込まれています。
 この内容は2007年後半から2008年年初にかけて院長が自ら執筆したものです。内容的に執筆当時の医学的常識に適うもので、一般の方にも役に立つ情報をお届けする事を目的に書いています。
 しかし、医学には不確実性があり、「これが絶対に正しい。」ということは少ないことも事実です。参考にされるのは大いに結構ですが、これらの点を十分にご理解頂いた上で、善意をもってご活用される事をお願い申し上げます。特に、何らかの体の異常がある場合、異常を指摘された場合には、本内容を元に自己判断だけで済まさないで、医療機関できちんと診察を受けて頂くことを重ねてお願い致します。
 なお、内容的な誤りや新たな知見が明らかになった場合、医療制度の変更等で診療内容を変更する場合には、随時訂正していきたいと考えております。

【診療時間】

診療時間 日/祝
9:00 〜 12:00
15:30 〜 16:30
16:30〜 19:30

● 予防接種、乳児健診専用枠 (金曜日15:30〜16:30)

※ 予防接種は通常診療時間にも接種可能ですが、午前中なら11:30まで、午後は7:00までの受付となります。

【所在地】

内科/消化器科/小児科 野口医院
睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome=SAS)について 睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは?

 2003年2月におきた山陽新幹線の運転士による居眠り運転による事故が報道されたことをきっかけに、この疾患(SAS)が広く知れ渡るようになりました。
 この運転士は後の検査で睡眠時無呼吸症候群であることが判明しました。
 この疾患は「自分では気が付きにくい。」という特徴があります。夜ちゃんと寝ているつもりでも知らない間に頻回に中途覚醒をおこし必然的に眠りが浅くなります。そして日中の強い眠気から交通事故、労働災害の危険性を高くする他、作業能力の低下から生産性の低下を招きます。さらに怖いことにこの病気は高血圧、糖尿病の発症原因、悪化要因となり、脳卒中、心筋梗塞の他、突然死の重大なリスクであることが明らかになっています。また、最近では昼間の眠気を自覚しないにもかかわらず重症であるケースがあることもわかってきました。
 このようにSASは恐ろしい病気ですが、比較的容易に治療することが可能です。しかもその効果は絶大で劇的に改善するケースも少なくありません。
 現在、日本において実際に治療を受けているSAS患者は11万人程度と言われています。しかし疫学調査ではSAS患者は現在日本に300万人以上存在すると考えられており、治療が必要な重症の方も診断されないまま見過ごされているケースが多いのが実情だと考えられます。

  1. 「夜、寝ているときに呼吸が止まっている。」と言われたことがある。
  2. 日中よく眠くなる。つい居眠りをしてしまう。
  3. よくいびきをかく。

当てはまる項目がありますか?
一つでも当てはまる方は「睡眠時無呼吸症候群」の疑いがあります。

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人は睡眠なしでは生きていけない。

 「ナポレオンは3時間しか寝ていない。」という有名な伝説がありますが、実は、「ナポレオンは睡眠時無呼吸症候群であった。」という説が史実の検証からとなえられています。つまり3時間しか寝なかったのでなく、寝れなかったのかもしれません。
 ほとんどの人間は人生の時間のうち約3分の1を睡眠にあてています。これはいつの時代においても変えられない事実で、「寝ないで仕事をしている。」という人でも3分の1くらいは寝ているはずです。
 ところで、睡眠の質というのをご存知でしょうか?
 睡眠にはその深さに段階があります。いわゆる「寝入りばな」にはREM(Rapid Eye Movement=眼球の素早い動き)睡眠という段階があり、文字通りこの睡眠の時には眼球の素早い動きを伴います。(別にまぶたを開けて眠っていなくても眼球は動いているのです。) 夢を見るのはこの段階の睡眠です。このREM睡眠は15分〜30分で終わり、次により深い睡眠の段階へ進んでいきます。夢の続きがなかなか見られないのはこのあたりに原因があるようです。この次の段階は深睡眠といわれ、この深睡眠が2〜3時間続きます。深睡眠にも4つの段階がありその深い睡眠中に「記憶の定着」が行われていることがわかっています。
 人は時代の変遷によらず、このような睡眠サイクルを繰り返しながら記憶を定着させ、この記憶が次の世代に継承されて生き延びてきた種族であるといえるのではないでしょうか。

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睡眠時無呼吸症候群(SAS)について

 最初に述べたように最近になり睡眠中に無意識のうちに呼吸停止をきたす疾患があることがわかってきました。呼吸停止とは10秒以上の無呼吸および低呼吸を指し、呼吸停止後には体内が低酸素状態となります。睡眠時無呼吸症候群とは睡眠中にこのような状態が1回の睡眠中に1時間あたり5回以上来たす状態と定義されています。

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睡眠時無呼吸症候群(SAS)の病型

 SASはその原因によって大きく「閉塞型」と「中枢型」の2つに分けられます。
 「閉塞型」は睡眠中に上気道が「閉塞」して起こるタイプで、実際は殆どがこのタイプであることがわかっています。「中枢型」とは中枢すなわち呼吸をつかさどる脳の変調によって睡眠中に呼吸が止まってしまうもので、心不全がある方などにしばしばみられるタイプです。
 閉塞型睡眠時無呼吸症候群には共通する体型的な特徴があります。

1. 太っている。(肥満)
2. 首が短い。
3. あごが小さい。

といったものです。これまで日本人は欧米人に比べて肥満が少なくSASの患者は少ないと考えられて来ましたが、あごが小さく、のどが喉頭近くにあるという東アジア人に共通する顔面骨格構造の特徴のため太っていなくてもSASになりやすい特性を持っていることがわかってきました。

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睡眠時無呼吸症候群(SAS)診断のあらまし

 まず簡単な問診で睡眠時無呼吸の疑いを判定します。この結果で睡眠時無呼吸が否定できない場合、まず初期検査として自宅での簡易検査を行います。簡易睡眠ポリグラフィー(下図)という装置をお貸しします。小型で操作も簡単なもので、自宅にてこの装置をつけていつも通り普通に寝てもらいます。この装置は睡眠中の体内の酸素濃度、呼吸の有無、いびき音を感知するセンサーがついており睡眠中の様子を記録します。記録された睡眠中の様子を解析することで睡眠時無呼吸の有無、重症度がある程度分かります。

 重症度は睡眠中の呼吸停止(10秒以上の無呼吸および低呼吸をカウントします。)の1時間あたりの平均回数(AHI)を求め、この数値によって分類するのが一般的です。睡眠時無呼吸の程度が中等症〜重症であることが判明した場合には精密検査として睡眠ポリグラフ検査を行い睡眠中の呼吸状態と睡眠状態の両面を調べます。この検査は睡眠時無呼吸を専門に扱っている施設において1〜2泊の入院が必要となりますので、適した施設を紹介いたします。

重症度分類

 睡眠時無呼吸以外にも低酸素の状態が明らかに高度であれば、循環器や呼吸器に何らかの問題が隠れている事も考えられますので、その場合には原因の検索とともに何らかの治療を検討する必要があると考えられます。

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SASの治療

 現在、最も有効で治療効果が高い治療法としてCPAP療法というものがあります。口と鼻を覆うマスクを装着し、空気を送り込む装置を接続して喉頭部分を陽圧にしておきます。そうすることで睡眠中に喉の閉塞が起こらないようになり、呼吸停止が防げるようになるという装置です。「そんなんつけて寝れるんか?」と思われるでしょうが、現実問題として、眠ってしまうと気にならないことも多いようです。それ以上に実際に装着するのは眠りの質が非常によくない方ばかりともいえますので、朝起きたときの熟眠感が全然違い、効果が実感できることも珍しくありません。また、SASは高血圧、糖尿病などを合併している方が多く、それらの病状のコントロールがよくなり、薬を減量、中止するこも可能となります。またダイエットにも効果があり、CPAPをつけ始めて1ヶ月で体重の10%程度減量してくる場合がよくあります。

CPAPの治療の原理

 保険適応上はCPAPを使用できるのは重症度がAHI20以上の中等症以上の方であり、それ以下の軽症〜中等症の場合には他の治療法を考慮することになります。ただし昼間の居眠りがあまりに頻回で困っている場合や、既に高度の高血圧や脳血管障害、虚血性心疾患などの影響がある場合には積極的にCPAPの使用が検討されるべきと考えられます。

nasal CPAO装置とマスク  ただCPAP療法の問題点として、鼻づまりが強い場合やマスクの違和感が持続する場合には治療継続が難しいこともあります。鼻づまりの原因として耳鼻科的疾患(慢性副鼻腔炎や鼻ポリープ)がある場合には、先に耳鼻科で治療を受けていただく必要があります。またCPAP療法によってSASによる症状は改善し、様々な弊害が予防できるようになるのですが、CPAPをやめると元の状態に戻ってしまいます。このようにCPAPもあくまで対症療法であり、正しい使用方法による治療継続が必要です。保険診療上も月1回以上の外来受診が必要となります。その際に問診、体重、血圧測定などの簡単な診察を行い、マスクの空気漏れや装置を正しく使えているか等CPAP療法に問題はないか確認します。

他の治療法としては

  1. 手術:無呼吸になる原因の喉の狭くなる部分を広げるための手術です。扁桃肥大や口蓋垂が肥大している場合に適応となります。
  2. 口腔内装具(マウスピース)使用:軽症の場合には有効な場合があります。歯科医で専用のものを作成してもらう必要があります。
  3. 姑息的な(?)対症療法:鼻スプレーや鼻テープにて鼻づまりを解消する。ダイエットをしてやせる。(太っている方が気道が狭くなる。)寝ている姿勢を変える。(仰向きで寝ると気道が閉塞するので横向きやうつ伏せで睡眠をとる。)などが考案されていますが、決定的なものではありません。

 治療法は個々の状態を診断した上で最適な方法を選択いたします。どんな些細なことでも分からないことがあれば是非御相談下さい。自己判断で治療をやめてしまったり、加減してしまうのは大変危険です。この疾患に限りませんが、患者さんと医療従事者が十分なコミュニケーションをとって治療をすすめていくことが最も大切なことだと考えています。

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SASにかかる診療費用について

 保険が使えますかと言う内容の質問されることが多いので初めに説明しておきますと、睡眠時無呼吸症候群は疾病であるため診療にかかる費用はすべて通常の保険が適応できます。

3割負担の場合
 初診で来られた場合、初診料のほか、スクリーニングのための血液検査、胸部レントゲン、心電図など基本的なスクリーニング検査が必要で、約4,000円程度かかります。また簡易睡眠モニターの費用は1回の貸し出しにつき3,000円程度です。入院で精密検査を行った場合には施設により差がありますが総額2.5〜4万円程度かかることが多いようです。CPAP治療を行う場合は月1回の診察と治療器具の貸し出し費用を併せて一月に5〜6千円程度かかります。

2割負担・1割負担の場合
 2割負担の場合は上記の3分の2、1割負担の場合は上記の3分の1程度とお考え下さい。

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